イノベーション戦略 1)イノベーションの本質

イノベーションとは「つなげ」て「事業を創造」すること

イノベーションはよく「技術革新」と訳されます。しかし、この訳は間違っています。

このイノベーション=技術革新という間違いが、日本の技術系企業を袋小路に追い込んでいるのです。

イノベーションとは、「事業を創造」することなのです。

 

イノベーションとは、今ある要素を今までとは異なる方法で組み合わせ新しい価値を産むことです。

これは、100年まえにヨーゼフ・シュンペーターが「経済発展の理論」の中で定義しました。

  • イノベーションとは、経済活動の中で生産手段や資源やそして労働力などを、今までとは異なる仕方で 「新結合」すること

同じことを、現代最高のイノベーターの一人である、スティーブ・ジョブズが言っています。

  • 創造性とは、物事を結びつけることである。創造的な人にいかにして物事を成し遂げたかを尋ねたならば、彼らは少々後ろめたさを覚えるだろう。というのも、彼らが自ら何かを創造したわけでなく、単に何かを見 出しただけだからだ。ただし、その何かが明確に意識されるには、しばらく時間を要する。自分自身の経験を結びつけ、新たな「何か」に統合する必要があるからだ。

私のプログラムでも、シーズとニーズ、開発者の視線と利用者の視線を、いかに結びつけ「つなげ」て新事業のテーマを選ぶか、というところから始まります。

 

イノベーションは、既存事業を破壊する

多くの方は、新事業を「新技術や新製品の開発」と捉え、また新事業の創造を既存業務の延長線上に置いて考えがちです。

しかし、新事業と既存事業は、全く性格が異なるものです。既存業務が100を110に増やし、コストを10%削減するといった努力をする仕事なのに対して、新事業とは0から1を新たに作り出し、新たな市場を開拓しコスト構造を抜本的に変えるといった仕事です。

 

イノベーションは、既存事業の延長線上にはありません。

むしろイノベーションは、新規の事業や現在の秩序を、否定するものであり、破壊する可能性さえ秘めています。

 

とくに昨今は、情報通信技術の急激な進歩により、今まで直接関係のなかった広範な事業や業界が、大きな影響を受けつつあります。

イノベーションは、いまある事業との軋轢があっても、それを起こしていかなければ、自分たちが破壊されてしまう。そんな危機感を持って取り組まなければいけません。

 

イノベーション.vs.オペレーション

既存事業とは、今ある仕組みや仕事を、より効率的にまわしてく Operation の世界です。

それに対して、新事業の Innovation とは、今ある仕組みを否定し、新たな仕組みをつくる世界です。

 

この2つの原理は、根本的に対立します。

既存の会社で新事業を展開する場合は、この対立関係を踏まえた上で、事業計画を検討し、事業化推進体制を設計する必要があります。

 

新事業検討は、マネージャから「リーダー」へと脱皮する、最短コース

プログラムの特長1」で説明したように、組織の将来を担うリーダーとして成長するには、上から指示されるオペレーションの「枠」を超えて、自らが事業を構想していく経験が必須です。

 

このように、新事業検討プログラムを通じて、リーダーを育成することが可能であり、ほとんどの会社ではそれが現実的かつ最短のリーダー育成方法です。